【名作の始まり】HUNTER×HUNTER 1巻レビュー|冨樫義博が描く冒険の原点

少年漫画

作品概要

タイトル: HUNTER×HUNTER 第1巻
作者: 冨樫義博
出版社: 集英社(ジャンプコミックス)
発売日: 1998年6月

あらすじ

12歳の少年ゴン・フリークスは、幼い頃に姿を消した父親ジンがハンターという職業に就いていることを知る。
父親に会うため、そして父親がなぜ自分を置いてハンターの道を選んだのかを知るため、ゴンはハンター試験を受けることを決意する。
くじら島を旅立ったゴンは、船上で医師を目指すレオリオ、一族の復讐を誓うクラピカと出会い、やがて同世代の暗殺者キルアとも知り合うことになる。

見どころ

魅力的なキャラクター設定

ゴン・フリークスは、純粋で前向きな性格でありながら、時折見せる大胆さと洞察力が印象的。父親への憧れと複雑な感情が丁寧に描かれています。

レオリオクラピカは、それぞれ医師への道と復讐という明確な目標を持ち、ゴンとは異なる大人びた視点を物語に加えています。

独創的な世界観

ハンターという職業の概念が秀逸で、単なる狩人ではなく、未知の領域を探求する冒険者としての魅力が描かれています。ハンター協会の存在や、ハンター試験の過酷さが物語に深みを与えています。

丁寧な心理描写

冨樫義博の真骨頂である心理描写が、第1巻から存分に発揮されています。キャラクター同士の会話や内面の葛藤が、読者を物語に引き込みます。

ジャンルとしての評価

シンプルながら表現力豊かな絵柄で、アクションシーンの躍動感と日常シーンの温かみの両方を見事に表現しています。特に、ゴンの表情の豊かさと、緊迫したシーンでのコマ割りの技術は圧巻です。
王道的な少年漫画の要素を持ちながら、独自の哲学と複雑なストーリー構成で差別化を図っています。友情・努力・勝利のテーマを基調としながらも、大人の読者も満足させる深い内容となっています。

総合評価

★★★★★ 5/5

HUNTER×HUNTER第1巻は、後に伝説となる長編冒険活劇の完璧なスタート地点です。キャラクター、世界観、ストーリー構成すべてが高水準で、読み返すたびに新しい発見がある名作の第1巻として強くおすすめします。

こんな人におすすめ

  • 本格的な冒険漫画を読みたい方
  • キャラクターの成長を丁寧に描いた作品が好きな方
  • 冨樫義博作品のファン
  • 少年漫画の名作を読み直したい方
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